Pickup Player 関西学院大・先田颯成(1年/サガン鳥栖U-18)「鳥栖組4人で先発はとても心強かった。もっと練習して、もっと点に絡みたい」

《MCCスポーツpresents 2024年度 第73回 全日本大学サッカー選手権大 決勝ラウンドグループステージ第2節》
2024/12/16 11:00 Kick off – ひたちなか市総合運動公園 陸上競技場
関西学院大 1-0(1-0) 鹿屋体育大
得点:’45+3 関学大/先田颯成(鈴木慎之介)

決勝ラウンドを勝ち抜くためにはどちらのチームにとっても負けられない一戦を決めたのはルーキーのゴールだ。ボールを保持して試合を支配しつつも、鹿屋体育大の堅い守りをなかなかこじ開けられなかった関西学院大。歓喜の瞬間が訪れたのは、前半アディショナルタイム。右サイドのMF鈴木慎之介(3年/米子北高)からのクロスを、MF先田颯成(1年/サガン鳥栖U-18)が相手DFに付かれながらも難しい体勢で右足を振り抜き、ゴール。この得点を守り抜き、関学大がグループステージ初勝利をあげた。

先田は殊勲のゴールを「一瞬のひらめきっていうか、ファーストタッチを浮かしたら、もうそのタイミングでシュートしかなかったんで、打ったら入ったって感じです」と振り返る。この日は各学年に一人ずついる鳥栖U-18出身選手4人が揃ってスタメン出場。先田がゴールを決めて歓喜の輪が広がる中、主将の末次晃也(4年)の「鳥栖!」の声で4人が即座に集まり肩を組んで笑顔でカメラにポーズをとる場面もあった。「鳥栖組4人で先発はとても心強かった」と先田が頼りにする先輩たちが”チーム鳥栖”の結束を見せた。

対戦相手である鹿体大のDF戸田峻平(3年)も鳥栖のアカデミー出身。「峻平くんはフィジカルが強くて、久しぶりに会ってめちゃめちゃ楽しみだったんで、絶対負けないって思ってました」とマークに付いていた戸田をかわしてのゴールに喜びもひとしおだ。

5月にトップチームへと昇格したが、大学リーグデビューはチーム事情で右サイドバックを務めた。これまでやったことのなかったSBは「ある程度はできたけど、それ以上ができなかった」と壁を感じていた中、ケガで離脱する期間もあり、その間に同学年のMF内田康介(1年/名古屋グランパスU-18)やMF棟近禎規(1年/興國高)が活躍するのを悔しい思いで見つめていた。インカレも初戦はメンバー外。鹿体大戦は待ちに待ったチャンスだった。

得意とする中央でのポジションを任せられ、アグレッシブに動き、背後に抜けて幾度も好機を作った。鳥栖の先輩でもあるFW小西春輝(3年)との縦関係の動きも良く、相手DFを翻弄した。勝利に貢献するプレーを見せたが「あと3点は決められた。そこはもっともっと練習していかなきゃだめだし、もっと点に絡みたい」と成長への意欲を見せる。ニューヒーローが、チームを牽引する新たな力となり、目指すステージを掴み取る矢印になるか。

蟹江 恭代

関西を中心に、大学サッカーの写真を撮ったり、記事を書いたりしています。

蟹江 恭代をフォローする
タイトルとURLをコピーしました