《2025年 第103回 関西学生サッカーリーグ第8節》
▽2025/05/18 16:30 Kick off – 関西学院大学第4フィールド
京都産業大 1-1(0-1) 同志社大
得点:’7 同志社大/野頼駿介(小野理竜)、’79 京産大/高川諒希(豊嶋蓮央、西川宙希)
第8節・京都産業大vs同志社大の一戦が関西学院大学第4フィールドで行われた。先に均衡を破ったのは同志社大。7分にMF小野理竜(3年/青森山田高)のスルーパスを受けたFW野頼駿介(3年/桐光学園高)が右サイドからミドルシュートを放ち先制。流れに乗った同志社大は、得点の直後もアタッキングサードまで侵入し、左サイドでFKのチャンスを獲得する。キッカーは先日のポストユースマッチの関西選抜でキャプテンを務め、アシストも記録したMF鹿取勇斗(4年/桐光学園高)。ゴール前に入れたボールは味方に通ったものの、こぼれ球をクリアされ得点に結び付かなかったが、良い攻撃の流れを生み出した。
1点を追いかける京産大は右サイドのDF滝口晴斗(3年/サンフレッチェ広島F.Cユース)を起点に攻撃を展開。13分にはMF田代紘(3年/ヴィッセル神戸U-18)がペナルティエリア内左からシュートを放つが、同志社大GK祓川ダニエル(4年/同志社高)のファインセーブに阻まれ、得点を奪えない。さらに21分、DF滝口のクロスをMF福永裕也(2年/京都橘高)が合わせるが、またもGK祓川に止められてしまう。流れに乗った同志社大は FW野頼・ MF鹿取を中心に攻撃を仕掛け続けるが、33分にMF西川桂太(2年/京都橘高)が2枚目のイエローカードによる退場となり、10人での戦いを強いられることになる。数的不利に陥り状況は一変し、防戦一方の展開となった同志社大だが、1点を守り切って試合を折り返した。
「勝って終わろう」と声を掛け合う同志社大は後半に入っても堅守を崩さず、京産大にシュートを打たせない。52分にはFW野頼が中盤から2人を抜いてゴールに迫り、追加点を狙う意識も見られた。
なんとしても追いつきたい京産大は右サイドのDF滝口にボールを集め、スピードを活かした攻撃でゴール前にボールを供給し続ける。京産大は相手の最終ラインに対して人数を増やすべく、60分にDF夘田大揮(4年/東山高)、FW高川諒希(1年/カターレ富山U-18)、FW豊嶋蓮央(3年/東山高)を投入。75分には推進力のあるFW森田皇翔(1年/ヴィッセル神戸U-18)も送り出し、攻撃の流れを活性化。すると79分、DF西川宙希(1年/セレッソ大阪U-18)のアーリークロスをFW豊嶋がワンタッチで落とすと、FW高川がダイレクトで押し込み同点に追いついた。
「DFが5枚になった時に、一枚一枚替えてリズムが変わらないので、一気に交代して相手にイレギュラーを起こしたかった」という京産大・吉川拓也監督の采配どおり、交代選手がリズムを変えて、すぐさま同点に追いつくことに成功。さらに追加点を狙う京産大だったが、同志社大の体を張った守りを崩せず試合終了。10人で守りきり勝点1を獲得した同志社大は、全員が悔しさを滲ませた。
吉川監督は「野頼選手と鹿取選手の非常に警戒しないといけないところで一発やられてしまったので、そこは教訓にしないといけない。相手の重心が下がっている中で1点を奪うのは簡単じゃない。あと1点取りきれなかったというよりも1失点が無駄だったかな」と試合を振り返った。翌週に天皇杯一回戦も控えるなかで課題も残る結果となったが、「1週間の作りやゲームコントロールに課題はあるが、若い選手も多いので、一つ一つ勉強しながら教訓として捉えてやってもらいたい。その中で天皇杯は学生リーグでは味わえない学びがあるので、しっかりコマを進めていければと思う」と意気込みを語った。
