MF末谷誓梧(4年/セレッソ大阪U-18)のゴラッソがチームの行き詰まった流れを変えた。後期第1節・大阪商業大学戦、45分にMF田代紘(4年/ヴィッセル神戸U-18)からボールを受けたMF末谷は、左サイドからトップスピードで侵攻。勢いに乗ったまま右足を一閃して先制ゴールを突き刺した。「今年のリーグ戦では初ゴールだったので、決めれてよかったです」と喜びを語った。

昨年の総理大臣杯で存在感を示した末谷は、スカウトの目にとまり昨年10月にスウェーデン1部・ユールゴーデンのトライアウトに2週間参加。大きな経験を得てきたアタッカーに期待が高まる中、関西学生リーグ最終節でケガを負ってしまう。リハビリ期間を経て、4月より復帰したものの、負傷前のパフォーマンスには程遠く、ベンチスタートの期間が長く続いていた。末谷本人も「パフォーマンスが上がらない状態がしばらくあって、でもやり続けるしかなかった」と全盛期の感覚が戻らないもどかしさを感じながら戦っていた。

今シーズン、初スタメンを勝ち取った第8節の阪南大戦では、「復帰後はゲーム勘のところだったり、ボールを持ったときの感じっていうのがもう全然戻ってなかった。でも試合をやっていれば戻る手ごたえがあったし、1個掴めればっていうところがあって、その中で今日はフィーリングを取り戻した感触が何度かあった」と地道な努力を続けていた中で復活の兆しを口にしていた。

完全復活を遂げたのは天皇杯1回戦。得意のドリブルで相手をかわし、そのまま右足を振り抜くと追加点を決めて結果を示した。吉川拓也監督も「戻ってきてからチャンスメイクみたいなプレー自体はリーグ戦や関西選手権でもあったと思うんですけど、数字に残るアシストや得点は彼の課題でもあった。そういった部分では、天皇杯で数字を残せたのは良かったと思います」と末谷の得点を高く評価していた。ケガから戻って以降の懸案となっていたスタミナ面も総理大臣杯でクリア。連戦が続く中で1回戦と準々決勝でフル出場。2回戦は60分で交代となったものの、左サイドから幾度もチャンスをクリエイトし、高水準のプレーを維持し続けていた。

天皇杯と総理大臣杯を経て、壁を乗り越えた末谷は、後期リーグ初戦で1G1Aの活躍で勝利に大きく寄与。「大臣杯で負けてからも厳しい練習はしてきたし、全体としてひとつ高い基準でやっていこうという話はしていたので、全然満足出来る内容ではない」とチームとしての改善点が見えた試合となったが、「8月に入ってからは自分でも調子が戻ってきたなという感覚があるので、こっからどんどんプレーの質を上げていって、チームの勝利に貢献したいです」と個人で大きな手応えを掴んでいた。

プロ入りを志望する末谷にとって、完全復活までの期間は苦しい足踏みの時間だったに違いない。しかし、苦しくても諦めなかった経験が今後のサッカー人生で末谷を支え続けるはずだ。総理大臣杯では成し遂げられなかった全国制覇を果たすためにも、まずはリーグ優勝を目指して戦い続ける。
