後期スタートの3連戦も最終日。関西学院大、甲南大、関西大の3チームが黒星を喫し、トップ3の順位に変動はないものの、阪南大が2連勝で順位を上げて勝ち点でも差を詰めてきた。現在、中位に位置するチームもまだまだ優勝を狙える勝ち点差の大混戦。実力拮抗の見ごたえある試合が関西全体の底上げにつながっている。
ともに前節敗れている関西大と大阪学院大の対戦は23分、MF山本未来翔(4年/大阪学院大学高)が左CKをペナルティエリアの少し外側へと入れると、MF鈴木聡太(2年/セレッソ大阪U-18)がダイレクトでゴラッソを決め、大院大が先手を取る。ボールを保持できても、なかなかフィニッシュへと持ち込めなかった関西大だが、45分にDF桑原航太(3年/帝京長岡高/磐田内定)のクロスにMF真田蓮司(3年/東山高)が走り込んで合わせ、同点で前半を折り返す。
追いついた勢いを後半につなげたい関西大だったが、47分、DFラインの裏へ抜け出そうとした大院大FW大石翔真(2年/城陽高)を倒したDF高橋哲也(3年/東海大学付属大阪仰星高)が退場となってしまう。このファウルで得た直接FKをFW青木玲(4年/大阪学院大学高)がゴールへ叩き込み、大院大が勝ち越し。数的不利な状況の中、果敢にゴールを目指した関西大だが、枠を捉えることはできず痛い連敗となった。
桃山学院大vs京都橘大は、早々に試合が動く。2分、DF土井結介(4年/ガンバ大阪ユース)が縦へ入れたボールを、FW辻颯人(4/U-18)がスペースで受けると右足を一閃して、先取点を奪う。しかし、京都橘大も24分にMF天野太陽(1年/静岡学園高)の左CKをDF宮嶋大輝(4年/京都橘高)が頭で合わせて同点に。追いつかれた桃山大は31分、MF村上愛和(4年/東海大学付属福岡高)が左サイドから入れたクロスにFW加藤緒(4年/立正大学湘南高)がヘディングで決めてリードを奪うが、39分に自らが倒されて得たPKをFW松村尚樹(4年/鹿島学園高)がきっちりきめて京都橘大が試合をふりだしに戻す。
後半、桃山大は交代選手がリズムを作り、攻撃の圧を高めていくと、CKからの連続攻撃で京都橘大を押し込み、最後はFW藤枝康佑(4年/東山高/松本内定)が仕留める。テンポ良いパスで攻め込む京都橘大に三度目の同点は許さず、桃山大が2連勝を飾った。
後期2節終了時点で首位に立つ関西学院大だが、この日は立ち上がりから大阪体育大に流れを掴まれ、思うような組み立てができない。すると26分、MF佐野竜眞(4年/広島県瀬戸内高)の左CKは関学大DFにクリアされるが、クリアボールをMF佐野がゴール前へ送ると、マークの後ろから走り込んだDF辻耕大(4年/東福岡高)がヘッドでニアを割り、大体大が先制する。
前半、シュートを打ち切る場面を作れなかった関学大は後半頭からDF野中陸(4年/ガンバ大阪ユース)、MF先田颯成(2年/サガン鳥栖U-18)を投入し、ポゼッションを高めて打開を図る。60分にはDF山本楓大(3年/サガン鳥栖U-18/京都内定)のクロスにMF三宅凌太郎(4年/帝京長岡高)が飛び込むが、枠を捉えられず。大体大の守備を崩せず、後期初黒星となった。

前節はともに3得点を上げている京都産業大と大阪経済大の対戦は、1点を争う展開に。前半は互いにチャンスを作るも決めきれず、後半も両チームが手堅い守備で相手にシュートを打つ場面を作らせない。このままスコアレスで終わるかと思われた86分、MF滝口晴斗(3年/サンフレッチェ広島F.Cユース)がファーサイドへ上げたクロスをFW高川諒希(1年/カターレ富山U-18)が頭で決めて、ついに大経大の守備をこじ開け、京産大が混戦の優勝争いに踏みとどまった。
土曜日に関西大と関学大が敗れたため、甲南大はここで勝利すれば首位に立つことになる。23分、中盤でボールを奪い、MF諏訪晃大(3年/桐生第一高)がドリブルで持ち上がりクロスを入れる。これをMF岡本大生(4年/奈良育英高)がシュートするが枠には行かず。しかし、流れたところにFW大西悠斗(4年/兵庫県立有馬高)が詰めて甲南大が首位へ一歩近づく。
前半は攻撃のリズムが作れず、シュートを打てなかった阪南大だが、後半一気に攻勢に出る。46分、MF秋末翔也(1年/宮崎日本大学高)が縦に入れたパスを、FW金本毅騎(3年/セレッソ大阪U-18/C大阪内定)がひとりかわして放ったシュートはバーに阻まれるが、そのこぼれ球をFW坪井風汰(3年/東邦高)が押し込み、同点においつく。阪南大は両サイドを使ってテンポ良く組み立てられるようになり、相手ゴールへ襲いかかるが、甲南大も粘り強い対応で得点は許さない。だが、ドロー決着かと思われた90+4分、阪南大はロングスローからゴール前での攻防でこぼれ球をMF山田晃市(3年/四国学院大学香川西高)が左足を振り抜きネットを揺らし、勝利をつかんだ。
ともにまだ後期勝ち星がない同志社大と関西福祉大の対戦。試合は両者互角の展開が続くが、19分、MF鹿取勇斗(4年/桐光学園高/熊本内定)のCKにDF鈴木琉世(2年/北海道コンサドーレ札幌U-18)が飛び込み、同志社大が先制する。30分にはMF室勇志(4年/大阪桐蔭高)が高い位置でプレスを掛けて奪い出したパスを、MF鹿取が決めて追加点。さらに34分にはエリア内でFW野頼駿介(3年/桐光学園高)が倒されてPKを獲得。FW野頼が自ら決めて、3-0とリードを広げて前半を折り返す。
52分にもMF鹿取のCKからMF中山織斗(3年/國學院大學久我山高)が頭で決めて、同志社大がリードを広げる。関福大も79分にMF新屋颯波(1年/熊本国府高)、83分にFW春木慎之介(4年/カターレ富山U-18)が決定機を迎えるが、同志社大GK黒瀬理仁(1年/V・ファーレン長崎U-18)の好セーブに阻まれて得点ならず。守りきった同志社大が後期初白星を上げた。
*9/28に四條畷市総合公園人工芝運動場で行われた2試合について、追記しました(25/10/03)。
《2025年 第103回 関西学生サッカーリーグ後期第3節》
▽2025/09/27 11:30 Kick off – 三木総合防災公園第2陸上競技場
関西大 1-2(1-1) 大阪学院大
得点:’23 大院大/鈴木聡太(山本未来翔)、’45 関西大/真田蓮司(桑原航太)、’49 大院大/青木玲(FKを直接)
▽2025/09/27 14:00 Kick off – 三木総合防災公園第2陸上競技場
関西学院大 0-1(0-1) 大阪体育大
得点:’26 大体大/辻耕大(佐野竜眞)
▽2025/09/27 11:30 Kick off – 桃山学院大学メイングラウンド
桃山学院大 3-2(2-2) 京都橘大
得点:’2 桃山大/辻颯人(土井結介)、’24 京都橘/宮島大輝(天野太陽)、’31 桃山大/加藤緒(村上愛和)、’39 京都橘/松村尚樹(PK)、’73 桃山大/藤枝康佑(國岡俊哉)
▽2025/09/27 14:00 Kick off – 桃山学院大学メイングラウンド
京都産業大 1-0(0-0) 大阪経済大
得点:’86 京産大/高川諒希(滝口晴斗)
▽2025/09/28 11:30 Kick off – 四條畷市総合公園人工芝運動場
甲南大 1-2(1-0) 阪南大
得点:’23 甲南大/大西悠斗(岡本大生、諏訪晃大)、’46 阪南大/坪井風汰、’90+4 阪南大/山田晃市
▽2025/09/28 14:00 Kick off – 四條畷市総合公園人工芝運動場
同志社大 4-0(3-0) 関西福祉大
得点:’19 同志社/鈴木琉世(鹿取勇斗)、’30 同志社/鹿取勇斗(室勇志)、’34 同志社/野頼駿介(PK)、’52 同志社/中山織斗(鹿取勇斗)

