《2025年 第103回 関西学生サッカーリーグ第4節》
2025/04/19 11:30 Kick off – ヤンマースタジアム長居
関西大 1-0(1-0) 大阪経済大
得点:’28 関西大/宮川大輝(北村圭司朗)
ヤンマースタジアム長居で行われた第4節・関西大vs大阪経済大の一戦。28分に関西大MF宮川大輝(2年/ガンバ大阪ユース)が先制点を挙げると、70分にハンドのジャッジで大経大に与えられたPKを関西大GK山田和季(4年/近江高)がストップ。大経大の攻撃を防ぎ切った関西大が勝点3を獲得し4位に浮上、大経大は6位となった。
大経大は、序盤からセカンドボールを拾い続けたサイドを起点に攻撃を仕掛けた。9分、ボールを受けた大経大DF藤嶋凌久(4年/東海大学付属大阪仰星高)が後方からボールを運びペナルティエリア付近にスルーパスを送ると、MF中本昇(2年/東海大学付属大阪仰星高)が反応。相手DFをかわし放ったシュートは関西大MF松名大輝(4年/東海大学付属大阪仰星高)にギリギリ追いついかれブロックされるも、CKのチャンスに繋がった。その後もサイドから細かくパスを繋いで攻撃を仕掛けるが、関西大の人数をかけた守りを崩すことが出来ない。
攻め込まれる展開が続いた関西大も反撃に出る。14分にFW大矢瑞樹(4年/アルビレックス新潟U-18)のハイプレスをきっかけにボールを奪ったMF村井天(3年/飯塚高)が、DF桑原航太(3年/帝京長岡高)にパスを供給。FW大矢とDF桑原のロングワンツーでボールを前に進めるとファーサイドにクロスを放った。ファウルでゴールに繋がらなかったが、この攻撃から流れを変えた関西大は28分、左サイドでボールを受けたMF北村圭司朗(3年/東山高)がペナルティエリア前のMF宮川にボールを繋ぐとそのままシュートを放ち先制ゴールを決めた。「結構チャンスがあっても決めきれていなかったので、FWが決めきれないなら自分が決めたら良いっていう気持ちで前に出て、北村選手から良いボールが来たので、そのまま流し込むだけでした」と 得点シーンを振り返ったMF宮川の『自分が決めればいい』というアグレッシブな気持ちが先制ゴールを生み出した。前半終了間際にはCKのピンチを迎えた関西大だが、GK山田のセービングで危機を凌ぎ試合を折り返した。
リードを奪った関西大だが、後半は大経大からの猛攻を受けて防戦一方の展開となった。55分、MF大隅颯(4年/近江高)は自陣でのスローインからダイレクトで前線にボールを送ると、MF中本が反応。左サイドを駆け上がり、上手く相手DF3人の突破に成功し好機を演出した。63分にはGK吉野顕二(1年/宮崎日本大学高)のロングフィードを右ペナルティエリア付近で受けたFW山本青英(3年/東海大学付属大阪仰星高)が、ゴール前に走り込んでいたFW水永直太朗(2年/東海大学付属大阪仰星高)へパスを試みるがブロックされてしまう。
関西大の堅守を崩せずシュートまで辿り着けない大経大は、70分にペナルティエリア内でのハンドでPKを獲得。キッカーを任されたFW水永はゴール右側を狙うが、相手のビッグセーブにより得点には至らなかった。
「昨日見た夢でもPKを止めていて、夢で見た方向に飛んだら止めることができた」とPKシーンを振り返ったGK山田は、「ああいう状況になっても自分の中で楽しんでやれている。見せ場を作ってくれてありがとうくらいの気持ちだった」とPKになった状況でも強気のビッグマウス。そのビッグマウスが夢で見たビッグセーブの再現に繋がった。
その後も防戦を強いられた関西大だが、守備陣が高い集中力を維持し、後半の大経大のシュート数を1本に抑えて試合終了。
今季初のリーグ連勝となった関西大だが、GK山田は「混戦の中での得失点とか、一試合勝ちを逃すと順位が落ちてしまう状況。優勝するためにはどんな状況でも勝てるチームっていうのを作っていかないといけない」と浮かれることなく現状を語った。
4節終了時点でもリーグは混戦状態。一試合で順位は大きく変動する状況となった。泥臭い勝利で勝点を積み上げて、関西大は昨年逃した優勝を目指す。

