Pickup Player 京都産業大・徳若碧都(4年/高川学園高/宮崎内定) 局面を打開するフィード力が大きな武器。シュートストップを磨いて絶対的な存在へと成長を誓う守護神

テゲバジャーロ宮崎は、10月30日に京都産業大GK徳若碧都(4年/高川学園高)の26年シーズンからの加入を発表。内定会見が京都産業大学で開催された。

徳若は「大学サッカーにおいて、難しい期間や挫折することもありましたが、共に闘ってきた同級生がいたおかげで今の自分があると思っています。更なる上のステージを目指して責任と覚悟を持って闘いたい」と決意を口にした。

高川学園高校では、高校選手権ベスト4。優秀選手にも選ばれて脚光を浴びたが、大学ではB・Cチームからのスタートとなった。「グラウンドに来るのも苦しい時期があった」と当時を振り返りつつ「応援してくれる家族のためにもプロになって恩返ししようという気持ちが強かった」と折れずにAチームに這い上がった。

最後尾から仲間に的確な指示を出す

3年次よりAチームに定着すると、自身が武器とする「フィード力」はチームの得点源としても重宝され、京産大・吉川拓也監督も「フィード力は現代サッカーのビルドアップ戦術においてかなり重要視される部分だが、全国を見渡してもここまでフィード力がある選手はいない」と太鼓判を押す。テゲバジャーロ宮崎チーム統括部・阿達亮介氏も「一発のキックで局面を打開する力がある。そこに大きな魅力を感じた」と高く評価している。
吉川監督はさらに、「強気なメンタリティ」も徳若の長所とする。大学入学後も学年を重ねる毎に鍛え上げられたメンタリティで今年度はキャプテンを任されるまでに成長し、デンソーチャレンジやJ1・町田との天皇杯といった大舞台でもブレることなく力を出し切った。

いくつかのクラブの練習に参加した中で、宮崎を選ぶ決め手となったのは「練習面の強度」とする。「自分は緩い練習が好きじゃない。宮崎のキーパー練習は全体練習の3、40分前から始まる。すごくキーパーにフォーカスしているチームだと感じた」と、8月下旬に受けたオファーを即決で受諾した。

キックの精度は折り紙つきだ

阿達氏は「8月に練習参加してもらった際、近距離からのシュートストップに素晴らしいものを感じました」とするが、徳若自身はシュートストップはここから伸ばしたい部分と話す。「今は結果に結びついていない分、ストロングとして挙げられない」と自己分析した上で、「『あいつがいれば大丈夫』みたいなチームを安心させられる絶対的な存在になるためにも、そこは伸ばしていきたい」と意欲をみせた。
また「大学生活でお世話になった先輩なので、対戦して成長した姿を見せられれば」と大学の先輩である山本透衣(現FC大阪)選手との試合での再会も目標のひとつと語った。

プロになるという夢は叶ったが、徳若のサッカー人生は順風満帆だったわけではない。「ここからがスタート」と力をこめるように、経験のすべてを糧にしてこれからも成長を続けていくことを期待したい。

左から、京産大・吉川監督、京産大・古井総監督、徳若、テゲバジャーロ宮崎・阿達氏
谷口健太

京産大体育会本部編集局を(京産大アスレチック)を経てフリーカメラマンとして活動。
関西の大学を中心に撮影しています。

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