2025/09/10 第49回 総理大臣杯 全日本大学サッカートーナメント準決勝 関西大vs関西学院大 フォトギャラリー/全国の舞台で実現した”関関戦”は、山本吟侍のブザービート弾で関学大が劇的勝利で決勝へ

《2025年度 第49回 総理大臣杯 全日本大学サッカートーナメント準決勝》
▽2025/09/10 14:20 Kick off – セイホクパーク石巻フットボール場
関西大 1-2(0-0) 関西学院大
得点:’47 関学大/米田和真(酒井柊維)、’86 関西大/三木仁太、’90+3 関学大/山本吟侍

関西の大学サッカーを牽引してきた伝統校が準決勝の舞台でぶつかることとなった。”関関戦”が全国大会で実現することは両校関係者も「記憶にない」と話す。今季前期リーグでは、関西学院大が3-1で勝利しているこの戦い、熱戦となることは必定だった。

前半は関学大が関西大の攻撃にたいしてしっかりとはめていき、先手を取って試合を進めていく。7分には、MF篠原駿太(4年/神村学園高等部)のシュートが相手にブロックされてこぼれたところを、MF先田颯成(2年/サガン鳥栖U-18)がバイシクルで狙うが、これはバーに阻まれる。関西大も33分、中盤のルーズボールを拾ったMF宮川大輝(2年/ガンバ大阪ユース)がゴール前に入れたロングフィードを、MF黒澤偲道(1年/柏レイソルU-18)がヘッドで合わせるが、関学大GK宮本流維(4年/名古屋グランパスU-18)が鋭い反応で失点を許さない。前半は互いにチャンスを作りながらも、スコアレスで折り返す。

試合が動いたのは47分。関学大はMF先田が中盤のルーズボールを拾って前進すると、FW小西春輝(4年/サガン鳥栖U-18)にパス。FW小西が放ったシュートは関西大GK生嶋健太郎(4年/静岡学園高)のブロックに遭う。そのこぼれをMF先田がヘッドでゴールを狙うが、関西大DFが跳ね返す。しかしこのボールを拾ったMF酒井柊維(4年/藤枝東高)が右に出したパスを、MF米田和真(4年/三田学園高)が左足でコントロールして関学大が先制する。

関西大も押し込む時間を増やしていくが、関学大の分厚い守備をなかなか打ち破ることができない。77分にはCKからの波状攻撃でMF三木仁太(4年/ガンバ大阪ユース/藤枝内定)がヘッドで押し込みにいくが、GK宮本の好セーブに阻まれてしまう。だが86分、MF宮川が右に出したパスを受けたFW兎澤玲大(2年/京都サンガF.C.U-18)が、スペースへ走ってきたDF桑原航太(3年/帝京長岡高/磐田内定)に送ると、ゴール前にクロス。MF真田蓮司(3年/東山高)のヘディングはGK宮本に防がれるが、こぼれ球をMF三木が押し込み、ついに関西大が同点に追いつく。

しかし第1試合に続いて延長戦となるかと思われた90+3分、中盤からMF棟近禎規(2年/興國高)が左前方へロングパスを出すと、これにFW山本吟侍(2年/高川学園高)が反応。「禎規がボール持って、絶対来るなと動き足したらボールが来た」とFW山本が話す阿吽の呼吸でパスを受けると、そのままドリブルで独走。スライディングするDFをかわすとGKをよく見てゴールを陥れた直後にタイムアップの笛が響く。”ブザービーター”の勝ち越し弾で関学大が2大会ぶりの決勝進出を決めた。

「延長に入ると流れ的にはうちの方が苦しくなるかなというとこやった」と関学大・早崎義晃監督は安堵の表情で振り返る。東洋大にはシーズン前の春先の遠征で対戦して大敗している。「そのときからどんだけ成長したかが問われる。お互いいい試合をして勝ちきれるよう準備したい」と決勝への意気込みを口にした。

2025/09/10 第49回 総理大臣杯 全日本大学サッカートーナメント準決勝 関西大vs関西学院大 フォトギャラリー/全国の舞台で実現した”関関戦”は、山本吟侍のブザービート弾で関学大が劇的勝利で決勝へ
蟹江 恭代

関西を中心に、大学サッカーの写真を撮ったり、記事を書いたりしています。

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