《2025年度 第49回 総理大臣杯 全日本大学サッカートーナメント決勝》
▽2025/09/13 13:00 Kick off – キューアンドエースタジアムみやぎ
東洋大 1-0(0-0) 関西学院大
得点:’83 東洋大/鍋島暖歩
大会もいよいよ最終日。決勝は昨年度のインカレ王者で関東第2代表の東洋大と、関西第6代表の関西学院大の東西対決となった。両校の対戦は2018年のインカレ2回戦以来となり、そのときは延長戦の末、山本悠樹(現・川崎フロンターレ)のPK弾で関学大が勝利している。
試合は小雨降る中のスタートとなり、立ち上がりは関学大が勢いを持って試合を進めていく。関学大が高い位置から掛けてくるプレスに、東洋大はなかなか思うように組み立てることができなかったが、徐々にボールを保持して押し込む時間を増やしていく。23分には直接FKからDF福原陽向(4年/鹿島アントラーズユース)がシュートを放つも、関学大の守備に阻まれる。関学大も奪ってからの速いパス回しから東洋大ゴールに迫るが、得点につなげることはできず、前半はスコアレスで終了する。
状況を打開すべく先に手を打ったのは関学大。「マイボールの時間が短かった」と関学大・早崎義晃監督は前半を振り返り、「ボールを持ちたい」という意図でMF米田和真(4年/三田学園高)を投入する。対する東洋大は下からつないで関学大の守備をはがす狙いで押し込んでくる。56分にはパスカットから最後はDF山之内佑成(4年/JFAアカデミー/柏内定)がGKと一対一の場面を作るも打ち切れず。東洋大・井上卓也監督は「相手の守備の形を効果的に崩す回数はそこまで多くなかった」と話したが、崩す形が83分に遂に実る。MF鍋島暖歩(4年/V・ファーレン長崎U-18)が中盤でボールを奪い、ゴール前にふわりと入れたボールを、FW湯之前匡央(4年/柏レイソルU-18/富山内定)が合わせようとするが届かず、そのままワンバウンドしてゴールへと吸い込まれた。「4年生たちのこの試合、この大会にかける思いが現れた」と井上監督が評するようにチームの思いが結実したゴールが決勝点となり、東洋大が創部以来初の総理大臣杯優勝をつかみ取った。

