Pickup Player 京都産業大・福永裕也(3年/京都橘高) アジア大会と天皇杯で痛感した1点の重み。クオリティを上げ、結果を残してより圧倒的な存在に、信頼されるプレーヤーへと進化を誓う。

2度目のジャイアントキリングを目指して臨んだ天皇杯3回戦・横浜F・マリノス戦。水戸ホーリーホック戦と同様に優位に立てない状態で均衡を破ったのは、アジア大会から帰ってきて間もないU-21代表・MF福永裕也(3年/京都橘高)だった。

何度もゴールへ迫る場面を作った

代表活動期間中も関西学生リーグの映像を見続けていた福永は、MF末谷誓梧(4年/セレッソ大阪U-18/水戸内定) が90分間精度を落とさないプレーに重んじた。「(末谷)誓梧くんが単独突破してくれるのは分かっていたので『マイナス方向へのパスを出してほしい』と伝えていた」と連携面で事前に擦り合わせをしていたとおりのパスを得点につなげた。「本当に要求どおりにボールをくれて、枠に入れるだけだったので誓梧くんに感謝したいです」と得点シーンを振り返り、末谷を称えた。

苦しい局面でも味方を鼓舞

U-21日本代表で過ごした3週間は、福永にとって苦しい期間でもあった。刺激を受けた選手を問われると「海外組とか関係なく、全員です」ときっぱり。「全員クオリティが何もかも高くて、自分の力不足を実感する3週間だった」と代表活動を振り返った。アジア大会決勝では、味方の負傷交代により急遽28分より出場。攻撃を仕掛け続け、ゴールに迫る場面が幾度もあったが、74分でピッチを退いた。「自分個人としても悪くないプレーができてたからこそ悔しい思いがあった」と悔しさを滲ませながらも、「僕が代表活動で積み上げてきた信頼と、横山(夢樹)だったり石橋(瀬凪)が積み上げてきた信頼で言うと、自分の積み上げが劣ってしまっただけだなと思う」と冷静に分析。「もう一回ああいう舞台に呼んでもらえるようにしっかり結果を残して、もっともっと信頼してもらえる選手になっていきたい」とポジティブに気持ちを切り替え、「もっともっと圧倒的にならないといけない」と決意も固めた。

ボールをキープして好機をうかがう

悔しさが多かったアジア大会だったが、それでも福永が得てきたものは大きい。Jリーグでもタレントが揃う横浜F・マリノス相手に動じずにプレー。前半の得点シーン以外にもゴールに迫るチャンスを見せた。「トップレベルの強度感であったり、クオリティの高さを知ってるからこそ、他の選手よりは周りを見ながら落ち着いてプレーできた」と自身の基準が上がった手応えを感じていた。しかしその中でもゴール前のクオリティに関しては、自身で大きな課題となっている。67分に決定機を迎えるが、枠を捉え切ることができず同点弾とはならなかった。「蹴り込むコースも見えてたんですが、力が入ってしまって下からすくいすぎた。もっと落ち着いてプレーしないといけない。ゴール前の質っていうところ、1点の重みは本当にこれまで以上に強く感じました」と自身が取り組むべきテーマがより明確になった。

天皇杯、総理大臣杯を経て、今年度残すはリーグ戦とインカレのみ。福永自身も新たに気を引き締めて「自分の力でチームを勝利に導けるようにこれから日常を積んでいきたいなと思います」と力を込めた。高い舞台で得てきた大きな経験を活かして、チームを全国制覇へ導く力となる。

悔しさがあふれて涙に
谷口健太

京産大体育会本部編集局(京産大アスレチック)を経てフリーカメラマンとして活動。
関西の大学を中心に撮影しています。

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