第5節から再び三連戦がスタート。優勝をインカレを残留を掴み取るためには、どのチームも総力戦で挑むこととなる。タフな闘いを制するのはどのチームとなるか。
前節、桃山大に敗れた同志社大は、優勝争いに踏みとどまるには落とせない一戦。対する京都橘大も残留のためには勝ち点3を掴み取りたい。試合は両者互角の展開。前半は同志社大が押し気味に進めていくが、どちらもシュートを打ち切る場面をなかなか作れないままハーフタイムとなる。
だが、後半開始直後に試合は動く。49分、DF吹田航晟(2年/川崎フロンターレU-18)のロングフィードを受けたFW野頼駿介(3年/桐光学園高)がDFをかわして、角度のないところから放ったシュートが決まり、エースの得点で同志社大が先制する。反撃に出る京都橘大は長短のパスを繋いでリズムを作っていくと、62分、右サイドを突破しようとしたDF沖秀大(4年/東海大学付属大阪仰星高)が倒されて直接FKを獲得。距離はあったが、DF平間陸斗(4年/船橋市立船橋高)の鋭いキックを弾こうとした同志社大の選手のクリアがそのままゴールへ吸い込まれ、オウンゴールで同点に追いつく。さらに73分、中央のMF住芳樹(2年/京都サンガF.C.U-18)が右サイドで出したパスにDF沖がスプリントして追いつくと、ミドルシュートを叩き込み、逆転に成功。その後の同志社大の猛攻をしのぎきり、”京都対決”を京都橘大が制した。
甲南大vs桃山学院大は、互いに上位進出のために負けられない一戦。前半は甲南大が優れたパスワークから優位に試合を進めていく。桃山大はボールを奪うと走力を活かして相手ゴールへ迫る場面を作り出すと31分、MF石橋聖也(2年/サンフレッチェ広島F.Cユース)がDFラインの裏へ大きく出したボールに、FW藤枝康佑(4年/東山高/松本内定)が追いつくと左足を振り抜きニアを破って桃山大が先制点をあげる。
初優勝を狙うためには落とせない甲南大も後半、さらにギアを上げて行く。65分、右サイドで得た直接FKをMF泉彩稀(4年/ヴィッセル神戸U-18)が左足でゴール前に入れたボールにFW大西悠斗(4年/兵庫県立有馬高)が頭で合わせて同点に追いつく。その後は両チーム決定機を作るが、得点を奪うことはできず。痛み分けのドロー決着となった。
阪南大が攻撃力を生かして好機につなげるが、連敗を止めたい関西福祉大も高い集中でしっかりと対応。関福大も14分には直接FKからDF吉本篤史(2年/熊本県立大津高)がシュートを放つが、バーの上。30分には、阪南大MF田中晃誠(3年/東福岡高)が競り合いながらもグラウンダーのシュートでネットを揺らすが、オフサイドでノーゴール。両チーム無得点で前半を折り返す。
後半になり、互いにゴールへ向かう積極性を出してくる。関福大は阪南大の攻撃の圧力を凌ぐと、54分、右からFW春木慎之介(4年/カターレ富山U-18)が入れたボールを、走り込んだMF茂木碧生(3年/前橋育英高)がフリーでシュートするが、枠を捉えることはできない。59分にもFW矢野陸(1年/金光大阪高)が鋭いシュートを放つが惜しくもゴールならず。阪南大も交代選手を投入して、攻撃のリズムに変化をつけてくるが、関福大の分厚い守備に阻まれる。このままスコアレスドローとなるかと思われた90+3分、CKから相手の跳ね返したボールをDF佐々木裕貴(3年/ベガルタ仙台ユース)が左足で仕留めて阪南大が勝ち越し。勝負強さを発揮した阪南大が勝ち点3を積み上げた。
中盤でボールを保持して試合を進めていく関西大だが、京都産業大のブロックの前にゴールを陥れることができない。最初に決定機迎えたのは京産大。8分、MF滝口晴斗(3年/サンフレッチェ広島F.Cユース)が右サイドから入れたクロスにFW妹尾颯斗(3年/サンフレッチェ広島F.Cユース)がヘッドで合わせるが、関西大GK生嶋健太郎(4年/静岡学園高)が好セーブ。27分には、MF大倉慎平(1年/ガンバ大阪ユース)が中央から仕掛け、FW妹尾とワンツーでエリア内に侵入したところを倒され、PKを獲得。FW妹尾のキックは、GK生嶋が触るもゴールイン。京産大が先攻する。関西大も45+3分、MF宮川大輝(2年/ガンバ大阪ユース)の縦パスに抜け出したDF桑原航太(3年/帝京長岡高/磐田内定)がゴール前に供給したボールをFW今西佑(2年/関西大学第一高)がスルーし、MF真田蓮司(3年/東山高)がゴールを突き刺し、同点とする。
追いついた勢いのまま、後半も関西大が優位に進めていく。87分にはMF黒沢偲道(1年/柏レイソルU-18)の突破からFW谷遥翔(3年/関西大学第一高)、DF上原壮(4年/草津東高)が立て続けに決定機を迎えるが、京産大の守備に阻まれる。京産大はピンチを脱すると90+3分、DF小野成夢(3年/愛媛FCU-18)が前線に入れたボールをMF山村朔冬(2年/帝京長岡高)がシュートに行くがうまくミートせず、こぼれ球に走り込んだMF福永裕也(2年/京都橘高)が鋭く振り抜き勝ち越し弾とする。粘り強く闘い抜いた京産大が良い形で三連戦のスタートを切った。
パワーとスピードがぶつかり合うバチバチのミラーゲームとなった大阪体育大vs大阪経済大。どちらもボールを奪うと手数をかけずに相手ゴールへとボールを運び得点を狙う。その姿勢が実ったのは大体大だ。39分、DFの間を抜け出そうとしたFW三島拓人(1年/立正大学淞南高)がエリア内で倒されPKを獲得。これをFW佐野竜眞(4年/広島県瀬戸内高)がきっちりと決めて大体大が先制する。
ビハインドを負った大経大は後半立ち上がりからアグレッシブな攻撃を仕掛けるが、54分、スローインを受けたFW佐野がダイレクトで前に出したボールをFW三島拓人が流し込み、大体大が追加点。さらに60分、FW三島拓人が中盤からドリブルで持ち上がって入れたクロスをFW上岡士恩(1年/広島県瀬戸内高)が潰れながらパス。これをMF矢田幸紀斗(1年/ガンバ大阪ユース)が決めるという1回生トリオの活躍でリードを広げると、大経大の攻撃をしっかりと跳ね返してクリーンシートで勝利した。
立ち上がりは両者ともにチャンスを作る展開であった関西学院大vs大阪学院大の試合は、11分にDF山本楓大(3年/サガン鳥栖U-18/京都内定)のクロスをMF先田颯成(2年/サガン鳥栖U-18)が合わせて関学大が先制。1点を追う大院大は、FW大石翔真(2年/城陽高)が18分にゴール前の競り合いで負傷交代。前線でポイントを作っていた大石の離脱で攻撃の圧をなかなか高められない。32分にはMF先田がDF野中陸(4年/ガンバ大阪ユース)のクロスを仕留めて追加点。関学大が2点をリードして前半終了となる。
大院大はFW鈴木仁也(4年/鹿島学園高)やFW簗詰夕喜(1年/札幌大谷高)がアグレッシブに仕掛けて得点を狙うが、関学大もGK宮本流維(4年/名古屋グランパスU-18)を中心に、得点を許さない。すると61分、MF酒井柊維(4年/藤枝東高)が大院大DFの間に通したボールを受けたMF先田がGKをかわしてゴールネットを揺らし、ハットトリック達成。さらに86分にもMF金山耀太(2年/近江高)の浮き球をDF村井清大(3年/ヴィッセル神戸U-18)が展開して最後はまたしてもMF先田がゴール。関学大は攻撃の手を緩めず、88分にFW山本吟侍(2年/高川学園高)のパスをDF山本楓大が鋭いシュートで得点につなげ、90+2分にもDF山本楓大のクロスをMF金山が決めて大量6得点で勝利。快勝で3連戦のスタートを切った。
《2025年 第103回 関西学生サッカーリーグ後期第5節》
▽2025/10/11 11:30 Kick off – アクアパルコ洛西
同志社大 1-2(0-0) 京都橘大
得点：’49 同志社/野頼駿介(吹田航晟)、’62 京都橘大/オウンゴール、’73 京都橘大/沖秀大(住芳樹)
▽2025/10/11 14:00 Kick off – アクアパルコ洛西
甲南大 1-1(0-1) 桃山学院大
得点：’31 桃山大/藤枝康佑(石橋聖也)、’65 甲南大/大西悠斗(泉彩稀)
▽2025/10/12 11:30 Kick off – たけびしスタジアム京都
関西大 1-2(1-1) 京都産業大
得点：’27 京産大/妹尾颯斗(PK)、’45+3 関西大/真田蓮司(桑原航太)、’90+3 京産大/福永裕也(小野成夢、山村朔冬)
▽2025/10/12 14:00 Kick off – たけびしスタジアム京都
関西学院大 6-0(2-0) 大阪学院大
得点：’11 関学大/先田颯成(山本楓大)、’32 関学大/先田颯成(野中陸)、’61 関学大/先田颯成(酒井柊維)、’86 関学大/先田颯成(村井清大、金山耀太)、’88 関学大/山本楓大(山本吟侍)、’90+2 関学大/金山耀太(山本楓大、木場拓実)
▽2025/10/12 11:30 Kick off – 三木総合防災公園陸上競技場
阪南大 1-0(0-0) 関西福祉大
得点：’90+3 阪南大/佐々木裕貴
▽2025/10/12 14:00 Kick off – 三木総合防災公園陸上競技場
大阪体育大 3-0(1-0) 大阪経済大
得点：’39 大体大/佐野竜眞(PK)、’54 大体大/三島拓人(佐野竜眞)、’60 大体大/矢田幸紀斗(上岡士恩)
