2025/03/10 第101回早関サッカー定期戦 関西学院大vs早稲田大 マッチレポート/初の有料開催となった長い歴史を持つ戦いは、互いに収穫と課題を得る好ゲームに

《2025年 第101回 早関サッカー定期戦》
2025/03/10 18:30 Kick off – 万博記念競技場
関西学院大 1-0(0-0) 早稲田大
得点:’80 関学大/村井清大

早稲田大学と関西学院大学が東西の誇りをかけて対戦する早関戦が3月10日に万博記念球技場で行われた。101回めの開催となる今年の試合は、初の有料開催となったが、1,700人を超える観客が足を運び、試合前からサッカー教室やPK合戦、チアリーディング部の応援やブラスバントの演奏で大いに盛り上がりをみせた。

試合は序盤から関学大が主導権を握る。ハイプレスを仕掛けて前線から積極的にチャンスを生み出すと、MF村井清大(2年/ヴィッセル神戸U-18)、MF木場拓実(3年/桐生第一高)の好連携で左サイドからの攻撃を展開。村井のクロスからシュートチャンスを幾度も作るが、早稲田大もGK海本慶太朗(2年/大宮アルディージャU18)が好セーブを連発し、ゴールを割らせない。早稲田大もサイドチェンジを起点に猛攻を仕掛けるが、関学大の守りを崩せず前半を0-0で折り返した。

後半は、開始早々関学大が仕掛ける。テンポの良いパス回しで中盤を突破すると、スルーパスに村井が反応。ペナルティエリア付近から放たれた村井のクロスは相手に防がれるも、CKのチャンスに繋がった。早稲田大は63分にMF柏木陽良(2年/鹿島アントラーズユース)とMF谷村峻(3年/FC東京U-18)を投入。柏木がドリブル突破からシュートまで持ち込むも、得点とはならず流れを変えることができない。

試合が動いたのは81分。木場が放った右クロスは相手DFに弾かれるも、こぼれ球を村井が左足で押し込み先制ゴールとなる。「フリーだったのでゴールは確認して、ファーに流したら決めることができた」と村井が振り返るように、ハードワークの中でも冷静さをキープし続けたことが、得点に結びついた。

早稲田もゴールを狙い、勢いを持って攻め込むが、関学大の粘り強い守備を崩しきれず、試合終了。村井のゴールが決勝点となり、関学大の勝利で幕を閉じた。「攻撃の面でも守備の面でも難しいゲームになった」と早稲田大主将のMF山市秀翔(3年/桐光学園高)が話すとおり、個人としてもチームとしても差を痛感する結果となった。山市は「このままだと2部で下位になってしまう。攻撃のイメージをチーム全体で共有する必要がある」と悔しさを噛み締めながらも、リーグ戦に向けての課題を力強く話した。

まだ寒さの残る中のナイトゲームではあったが、駆けつけた観客も両チームの熱のこもった戦いに心躍らせ、試合後には大きな拍手が送られた。
(注:記事中の学年表記は試合開催日のものです)

谷口健太

京産大体育会本部編集局を(京産大アスレチック)を経てフリーカメラマンとして活動。
関西の大学を中心に撮影しています。

蟹江 恭代をフォローする
テキストのコピーはできません。
タイトルとURLをコピーしました