【’10インカレ】決勝戦/中京大-関西大 選手コメント

第59回全日本大学サッカー選手権大会 決勝戦・中京大-関西大の選手コメントです。

-Voice 関西大学・川野大介(DF)
 試合には出られなかったけど、この1年間は(藤澤)ノリ、(田中)雄大、おっくん(奥田祐士)と一緒に幹部として4人でやってきて、へこむこともめっちゃあったが、頑張ってきたことが報われた。途中交代で入った(奥田)勇太や(安藤)大介が活躍してくれて、自分が出られない分もやってくれて嬉しかった。インカレは23人のメンバーで行って、サブ組で練習しているときも腐ったり、士気を下げないようにすることが自分の役割だと感じていた。練習でレギュラーと相手になるとき、自分たちも負けんようにやっていたし、いい刺激を与えられたらいいと思っていた。(ワールドカップの日本)代表でも(中村)俊輔が水を運んだりして盛り上げたりしたという話も聞いていたから、自分たちも文句言わずに頑張ろうと思っていた。
 関大に来て良かった。健さん(島岡監督)の存在は大きい。負けるといろいろ言われることもあったろうけど、自分たちを引っ張ってくれたのでついていこうという気持ちになった。後輩たちには関大魂で倒れても立ち向かうサッカーを続けて欲しい。ポゼッションしているけど、きれいなプレーだけじゃない。筑波戦も今日も最後の最後で決まったし、そういう気持ちを持ってやっていって欲しい。

-Voice 関西大学・奥田祐士(FW)
 優勝できて嬉しいです。いつもどおり前に出てボールに関わること、守備もしっかり戻ることというのをやろうと思っていた。4年間は辛いこともいろいろあったけれど、同回生だけじゃなく、いろんな人に支えられた。主務も選手もやってきて、支えてもらったからできた。日本一で締めくくれたことに感謝したい。学生で日本一になるだけじゃなく、本気で天皇杯を狙っているし、後輩たちにはその目標を達成できるように取り組んでいって欲しい。

-Voice 関西大学・櫻内 渚(DF)
 国立で高校のときの借りを返せました(作陽高2年のときに、決勝で盛岡商高に敗れて準優勝)。春の日韓戦のときよりは、右サイドバックとしての成長も見せられたと思う。自分が思っているほど緊張もなく、この1年間の集大成を出そうとみんながまとまってやれた。攻守ともに粘り強く、1点を取られても押し込まれてもチームメイトを信じてやろうとやれた。後半最後に取られたが、慌てずに延長では対応できた。来年はプレッシャーもあるけど、サッカーを楽しんで日本一を目指したい。今までと同じことをやっていても日本一にはなれない。チームとして厚みをもって戦っていけるようにやろうと思います。

-Voice 関西大学・岡崎建哉(MF)
 昨日の夜、胃腸炎で熱も上がって吐いて、今日はムリやと思ったけど、4回生にとっては最後の試合やし、死ぬ気で頑張った。でも前半からミスしかしてなくて、交代かと思った。役には立てなかったけど、最後まで戦えた。前半、ガチガチの時にはミスからピンチもあって、申し訳なかった。後半途中から力も入らず、(同点にされた)FKは僕の頭に当たって入ってしまったので、ホント今日はダメでした。そこで(田中)裕人がカバーして、声もかけてくれて助けられた。裕人とは後期は一緒に出れてないけど、ずっと一緒にやってきたし、あいつも悔しかったろうと思う。裕人がインカレでいい感じで爆発していたので、それを見て自分ももっとやらないとと思った。
 関西は全体では関東よりも落ちるかもしれないが、高い目標を持ってずっとやってきた。今年は4回生の力に支えられたところが大きかったので、来年は違うチームになるが自分たちが引っ張っていかないとと思います。

-Voice 関西大学・田中裕人(MF)
 (岡崎)建哉が体調を崩していたけど、いつもどおりいいプレーができていたので、自分も役割を果たそうと思った。(後期に試合に出られなかった)経験がなかったら、今ここでピッチにたっていなかった。悔しさもあったけど、外からチームを見て皆の特徴を把握できたのは、その経験のおかげだと思う。今日は自分の特徴であるセカンドボールを取っていくところは多少は出せたかな。最初は緊張したけど、時間が経つにつれていつもどおりにやれるようになった。下級生として日本一を守っていきたいし、そのプレッシャーを楽しめるようにいいプレーをしたい。堂々と成長を見せられるように来季頑張りたいです。

-Voice 関西大学・安藤大介(FW)
 いつもと一緒で、走って守備は頑張って早く戻る。ボールを持ったら仕掛けて積極的に行くというのをやった。(交代で)入ったときは、チーム全体として耐える時間だったけど、統一した意思もあったのでそれは理解して、凌げば必ず(自分たちの時間帯が)来ると思っていた。決勝の舞台で決勝点に絡んでいいプレーができた。これから2年間頑張っていく自信になりました。国立は憧れの舞台で、中学(コンサドーレ札幌U-15)のときに2つ上の学年が高円宮杯で決勝に行ったときにはベンチにも入れず、(静岡学園)高校でも国立を目指して頑張って来たけど届かなかった。こうやってピッチでやるのは初めてで、他のグラウンドとは景色も違った。またここで日本一になりたい。こういう経験ができたので、来年は自分たちが引っ張っていく立場として頑張りたい。学生リーグから経験を生かしてレベルアップできるようにしたいです。

-Voice 関西大学・海田佳祐(MF)
 ユース(ジュビロ磐田ユース)の時、決勝で戦ったので、スタジアムとしては懐かしい思いもあったが、今日は置かれている立場も違ったので、緊張も大きかった。だんだん緊張もほぐれてできるようになったけど、試合の途中に捻挫してコンディションもきつくなり、両足をつってしまいました。
 前期はIリーグだったし、後期にリーグに出られるようになって最初は戸惑いもあった。パフォーマンスも上がらず、自信もなかったけど、(17節の関西国際大戦で)ホテさん(保手濱直樹)にアシストできたときに自分らしいパスを出せて、やれるかなという気持ちになれた。まだ優勝の実感はわかないけど、浸っているわけには行かないし、これからもやるしかない。個人としてもしっかり頑張って、やっていきたいと思います。

-Voice 関西大学・中島龍基(MF)
 高校では決勝で負けているので、借りを返せました(青森山田高3年のときに、決勝で山梨学院大付属高に敗れて準優勝)。今日はこうやってはしゃいでいるけど、高校では逆の立場で悔しかったので、優勝できて良かったです。
 後期はなかなか試合に出られなかったけど、自分の足りないところをもっと磨いて、自分のいいところも磨かないといけないと考えて練習に取り組んでいた。前期は試合に出してもらっていたけどミスも多かった。相手が出て行くときのパスのずれで簡単なミスが多くて、そこからチームが流れを失うことも多かった。そこで自分からやっていってのミスならいいという意識に変わっていった。今日も得点できるチャンスがあったけど、決められなかったのは自分の技術のなさで課題の部分です。決めていたら流れも変わったが、守備も耐えてくれてありがたかった。
 優勝したら周りの見る目は変わるところもあるけど、関大サッカーは変わらない。今まで通りにやっていって質を上げてまた日本一を取れればと思う。

-Voice 関西大学・奥田勇太(FW)
 ベンチで見ていても、みんなピッチですごく戦っていたので、自分はしっかり準備をして、試合に出たらいいプレーをしようと思っていました。応援してくれている人たちがあれだけ応援してくれていたので、自分がやるべきことをきっちりやろうと思いました。自分のプレーではないプレーをして恥じることがないように、みんなの応援に相応しいプレーができるように準備していました。1-1(の同点)になった時はみんなガッカリしたかなと思ったけど、先輩とかは「このチームでまた30分やれるからいいじゃん」と言って前向きに捉えていたし、「点を取りに行こう」と話していたので、自分にもチャンスがあるかなと思いました。
 島岡監督にはゴールを期待してもらって交代で入れてもらったと思っていました。だから、自分の特長なんですけど、(相手のディフェンスラインの)裏を狙って、ゴールを狙っていました。監督からは「ゴール前のペナルティエリアの中でなるべくポジションをとって、シュートを打てる位置に常にいるように」と言われました。(延長前半の途中からの出場でも)みんなが「この舞台を楽しもう」と言っていたので、不思議と緊張はしませんでした。何年もかけてこの舞台に立っているわけだし、このピッチに立ちたい先輩とか仲間とかがいる中で、自分が代表して立っているという気持ちが本当に強くて、楽しむしかないと思いました。
 僕はリーグ戦で試合に出た時は出来が悪かったのに、インカレのメンバーに入れてもらったので。これだけうまい人がいるのに、メンバーやベンチに入れてもらって責任というか、ピッチに送り出された時には絶対に点を取ろうと思いました。ピッチの中にはすごく入りやすかったです。(得点シーンについては)夢中だったけど、自分が点を決めるイメージは持っていたので、ゴール前でボールが来たらゴールに入れてやろうと思っていました。ポーンとヘディングでさわっただけなんですけど、それを狙って行けと言われていたので、自分ではイメージ通りでした。自分はあれしかできないです(笑)。
 MVPは嬉しかったですけど、自分ではそう思っていないです。全員で取った関大の優勝だと思うし、優勝が嬉しいです。ゴールもMVPもたまたまです。MVPは絶対に俺じゃないです。関大は全員レベルが高くて、先輩も尊敬できる人が多い。先輩やスタッフのために勝ちたいって、1年生の自分に思わせてくれるので、自分も学年が上がっていくにつれて関大の良さを伝えて、日本一にこだわって、全員でいいチームを作りたいです。おごるようなヤツはいないと思うんですけど、これにおごらず、みんなで全員サッカーをやって、やっていることに自信を持っていたら結果はついてくると思います。

奥田勇太選手のコメント取材・文/赤沼圭子
他選手のコメント取材・文/蟹江恭代

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